ポケモン バイオレット感想

今更すぎる感ありますが、ポケモン バイオレットのストーリーが最高すぎて感想を書いたので投げていきます。

 

いきなり話は逸れますが自分、「週刊VOCAL CharacterとUTAUランキング(通称ぼからん)」というランキング動画で自分に刺さる曲を漁るのが10年以上続いてる趣味なんですが、毎週視聴しているわけではなく数ヶ月分をまとめて回収してまして、その時の作業用BGM、もとい試聴用作業としてブログ書くのがわりと丁度いいんですよね。全部刺さる曲なら作業する必要なんてないんですが、4ヶ月分回収して1曲も刺さらないこととかもあるので...

 

ポケモンに話を戻します。この世界にはゲーム、漫画、アニメ、映画など様々な作品があり、自分の好きな作品も沢山ありますが、中には好きを通り越して自分の人生に"刻まれた"作品がいくつかあります。ポケモン バイオレットは、間違いなく刻まれた作品になりました。ちなみにゲームにおいて刻まれてる作品は下の6つですかね。

・十三機兵防衛圏
・原神
ゼノブレイド2
キングダムハーツ2
・UNDERTALE(PC版非公式日本語パッチ)
・Cross Code

まぁ自分は言うほど今までストーリー系のゲームをやってるわけではないので、これから増やしていきたいですね。またポケモンから話が逸れました。いい加減ポケモン バイオレットの好きなところとか書いていきます。

 

1. チャンピオンロード

今回の3ルートはどれも好きですが、一番ネモの物語が好きですね。ここでは自分がプレイしていて感じたネモの「孤独」について語っていきたいと思います。パルデア地方における形式上の最強のトレーナーはポケモンリーグ、トップのオモダカさんです。オモダカさんは、チャンピオンテストで手を抜けないと話していたため、ネモと戦ったときも勿論本気で戦ったことでしょう。その上でネモは力を温存してトップに勝ってしまったわけです。パルデア地方に彼女が本気で戦える相手は誰一人としていない、そんな状況に孤独を抱えていたと思います。また、彼女の性格から本人は深く考えていないかもしれませんが、心のどこかではそんな世界に退屈し、もっと言えば絶望すらしていたんではないかと思います。そんな中、チャンピオンランクになった主人公に、全力を出した勝負で初めて負けて、きっとネモはこの瞬間、救われたんじゃないかと思います。だからこそ彼女は全力を出して負けたことを本気で喜び、大笑いしたと思います。長い間止まっていた彼女の物語が再び動き出したような、きっとそんな感覚だったんじゃないかと思います。

よく戦闘狂とネタにされるネモですが、ただそれだけじゃない深さがあってとても好きですね(戦闘狂なのは間違いないですが)。だからネモ戦の後のシーンに対して「戦闘狂w」「サイコパス」「怖い」とかのコメント見ると、モヤモヤしますね(過激派)。Twitterとかで調べると結構自分と同じ意見の人も多くて安心しますね。

 

2. スターダストストリート

BGMがずるい。久石譲の「Summer」的BGMめっちゃ好き(ちょっと違うかもだけど)。終始ネルケが良い味を出していた...ネルケの「あんたにとって スター団......団の仲間たちは どういう存在なんだ?」に対するボタンの「............大事な...宝物だよ」ってセリフ、ベタですけど今回のゲームにおけるテーマに沿った100点満点の回答でジーンと来ちゃいました。あとテラスタルするときの「なりたい自分に 変身しろ!」ってセリフもいいですよね。

ボタンが「お疲れさまでスター」をダサいと思ってるのも良かったです。ダサTシャツがイカしてるのと同じように、ダサいことを認識してるダサさは良いと思います。

 

3. レジェンドルート

なんだかんだ動物系もずるい。物語が進むごとに上がり続けるペパーの株。このルートは研究所行ったときの「これからエリアゼロの冒険が始まるんだ!」っていうワクワク感が凄い好きでしたね。あとペパーのマフィティフに全抜きされかけた。

 

4. ザ・ホームウェイ

ポケモンSVの代名詞。あまりに、あまりに最高だった。特にタイムマシンの台座にバイオレットブックを置いてからフトゥーAI戦が始まるまでの約1分間、この1分間が自分にとってこのゲームの全てといっても過言ではありません。主人公に真剣な表情で頼むフトゥーAI、緊迫したBGM、せり上がる台座、悲しみを帯びたピアノ、俯きながら自分を倒してくれとお願いするフトゥーAI、壮絶に起動するタイムマシン、未来から落ちてくるマスターボール、それをキャッチするフトゥーAIの背中、祈るように首を垂れて博士と自分の夢の破壊を懇願する姿、すべてのセリフを言いきる前にプログラムに乗っ取られ戦闘マシーンとして覚醒するAI...映像、セリフ、音楽、すべての要素が300億点でした。このシーンを見てから寝るのが最近の日課といっても過言ではありません。

あとやっぱりミライドンのシーンは流石に熱かったですね。こういう演出こそ、ゲームという媒体だけに許されたものだと思います。

戦いの後、自分が残っているとタイムマシンが止まらないことを悟ったフトゥーAI、並みの作品であればAIの自己犠牲で終わりですが、「冒険に胸を踊らせて未来へ旅立つ」っていうのが良かったですね。最後かっこつけて「ボン・ボヤージュ」と去っていくのも良かったです。これは、これから未来に向かって自由な冒険を続ける主人公たち、そして自分自身にも向けた言葉だったんじゃないかと思います。

エンディング前の帰り道のシーンも最高でしたね。青春の化身みたいなシーンでした。歌入りのエンディングも三重丸でした。

 

5. 気になる要素

エンディング後にペパーから語られるタイムパラドックスの謎、ここら辺はDLCとかで語られるんですかな?あとゲーム内書籍「月刊オーカルチャー」に書かれていたテツノツツミに関する記述が非常に興味深かったんですよね。

<月刊オーカルチャー 10月号>
正体に 関しては 多くの説が あるが
超古代文明の産物 という説が 有力。
太古の文献に テツノツツミ らしき
機械を 設計し 使役していたという
記録が 残っているのだ。

バイオレットのパラドックスポケモンは「未来のポケモン」として話が進行しますが、この雑誌では「超古代文明の産物」であると語られてるんですよね。この雑誌はそこまで真実性が高いものではないと思いますが、意味のないことをわざわざ書くとも思えないんですよねぇ。実はパラドックスポケモンは未来のポケモンでも、過去のポケモンでもない、という可能性も全然あると思います。そうするとフトゥーAIは未来に辿り着けていないことになるのでとても悲しいですが...

 

以上、ポケモン バイオレットの感想でした。このゲーム、減点方式で点を付けていくと減点箇所が結構多いんですが(謎に回転するミニマップ、低FPS、ポリコレの悪魔等)それを掻き消すほど加点が大きすぎました。これからも、こんな宝物みたいなゲームに出会っていきたいですね。